縁あって、2020/06/07から、我が家の一員となりました、たかんぼ、との出会いは、妻の回想を元にしております。
たかんぼとの出会い
2014年9月
土日合わせて4連休を作り、実家に帰省中でした。
東京に帰る前日、地元のお土産などをダンボールにまとめ、ク●ネコさんに宅急便の荷物を出しに行った時、たかんぼに出会いました。
ク●ネコさんの従業員の女性が
「出勤途中、河原を通ったらこのこがいて、職場までニャーニャーいいながらついてきちゃったの」
と。困った顔で視線を向けた先では、荷物を送るために伝票を手書きしているおばあちゃんの肩によじ登って、猛烈に自己主張しているキジシロの子猫がいました。
まだ生後1か月くらいの子猫なのに、まったく人を怖がる様子もありません。
おばあちゃんが、苦笑いしながら、
「困ったねぇ…。そんなにくっついてこられても、連れて帰ってあげられないよ」
と言うと、今度は私と目が合い、私の方に駆け寄ってきました。
実家では母が、3か月ほど前に、保健所から殺処分寸前の姉妹猫を引き取ったばかりでしたが、その時駆け寄ってきた子があまりにもかわいかったので、母にもう1匹面倒見てもらおうと咄嗟に思いつき、
「誰も連れて帰らないなら、私が連れていっていい?」
とク●ネコさんの従業員に言いました。
すると、
「いいけど、ちょっと待って。今うちの子が子猫を見にくるから」
と言われました。
『飼えないけどかわいいから見にくる』
ということでしょうか。
かわいいから見にくる、という好奇心の向こうにある、小さい命の保証は誰がするのでしょうか。
しばらくして、小学校低学年くらいの子がきて
「わぁー、かわいい!」
と、数分間触って帰って行きました。
子供が帰ると、ク●ネコの従業員さんは、
「はい、お願いします」
と子猫を私に手渡しました。
私は小さな苛立ちを覚えながら、
「お任せください」
と受け取り、実家の母のもとへ。
母は、最初こそ
「ええぇ。もう2匹いるのに…」
と言いましたが、人間を怖がらず、母の膝にもよじ登って「オレを見ろ」アピールをする子猫に、
「誰かに捨てられて、でも、必死で生きようと、通りかかる人みんなに食らいついてきたんだろうねぇ。生き強いねぇ。もう安心しなさい」
と言ってくれました。
名前の「たかんぼ」は、
幼少期おとなりに住んでいた優しいおばあちゃんが、歳の離れた私の弟を呼ぶときの愛称だったものです。
私の実家に来て6年、母も徐々に高齢になり、流石に人間一人、猫3匹の生活が身体的にきつくなってきたので、今回主人の理解を得て、我が家にお迎えしました。
母は、たかんぼちゃんとお別れする時も笑顔で、
「拾いの親から、育ての親に、そしてまた拾いの親に。本当にこの子は捨て猫から自力で幸せを勝ち取ってきた。幸せになれる一握りの猫だよ」
と言ってました。
たかんぼとの出会いのエピソードは以上です。
2020年6月6日のたかんぼ