保護猫との生活を綴ります

元野良猫を保護し、猫の多頭飼いしております。2010年、はやとちりから、保護猫との生活を始めた男の日々。あれよあれよ、と、二猫、三猫となり、2020年6月に、四猫となりました。猫との生活、猫の行動、猫の食べ物や病気、等等、保護猫との生活にて感動した事などを綴ってきます。野良猫として生を授かり、保護猫として命を全うしていく、四猫。2022年、都内に戸建て物件を購入し引っ越しをしました。2022年5月31日、五猫となりました。

猫のリンパ腫とは?チビが罹患したリンパ腫について【執刀医の見解、詳細】

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2021年8月12日に投稿しました、

次ニャン坊チビの首元に出来たシコリ

について。

色んな経緯を経て、我が家にとってもチビにとっても初めての大きな手術を体験し、その結果、リンパ腫であることが判明しました。

先日の投稿でも述べたように、ネット上に、リンパ腫についての情報があまりなく、そしてどの情報をみても、

余命〇〇か月で、この先・・・

みたいな記述が多く、調べれば調べるほど、不安になり、というのを経験しましたので、リンパ腫ではないか?という診断を受けて、確定診断が出るまでの数週間、そして手術をして、どのような状態なのか、が分かるまでのおおよそ1か月の中で感じた漠然とした不安を、同じ猫のリンパ腫に直面した猫の飼い主さんの参考になれば、と思い、執刀医の見解を掲載したいと思います。

我が家の場合はたまたま発見が早く、かつ、執刀医の腕がよくて、更に、今のところ、他の部分への転移が見受けられないという見解でした。

人間同様、早期発見がポイントのようです。

少しでも、愛猫が普段と違うな、と感じた際には、かかりつけ医に相談されることを強くオススメします。

猫のリンパ腫とは?チビが罹患したリンパ腫について【執刀医の見解、詳細】

手術直後のチビ

手術直後のチビ

以下、執刀医の所見を掲載します。

病理の結果、残念ながら癌である。

肉腫というタイプの癌。

肉腫というのは、非上皮形細胞という細胞が癌になるものをさします。

例えば

  • 血管肉腫
  • 線維肉腫
  • 平滑筋肉腫

等が挙げられる。それぞれの、血管や繊維、平滑筋の細胞が癌の由来ということ。

基本、何かの細胞が変化して癌になるので、もともとの細胞の名前がつくことが一般的。

しかし癌になると、変化してしまい、変化しすぎていると、どこ由来のものなのかが不明となる。

病理検査報告書

病理検査報告書

報告書は、「非上皮形細胞という細胞のグループの中の何か」が癌になったものという意味。

腫瘍はリンパ節内に出来ている。内側咽頭部リンパ節に出来ている。

リンパ節とはもともとどこかに癌が出来ていて、それがリンパの流れでリンパ節転移を起こし、癌が出来ることもあるし、リンパ節の中に癌が発生することにある。

転移性か、または、リンパ節原発と推察されるが、原発がCTなどで見当たらない。

そのため、リンパ節原発なのかは今のところ不明。

手術で出来ることは癌をとることのみ。しかし、腫瘍の境界は明瞭で、マージン部(切除部の端部)には、病変が認められないということは、切除した腫瘍内に癌がとどまっていたことを示す。

ただ、リンパ節は各所に繋がっているので、今後出てくる可能性はある。

(CTでは見当たらない、肉眼所見、手術中に周辺をさわってみても、どこも異常は今のところない)

癌が身体のどこかに「残っているかもしれない」と考えた時、何かをやるとすると、

放射線治療

となる。

放射線治療は、極所治療と言い、抗がん剤治療は薬を入れ、全身にちらばっているものを治療することになる。

放射線治療は、全身ではなく、「ここらへんに癌がある」と狙いをつけて当てるという治療。

マージン部に病変は認められない、とあるが、「もしかしたらあるかも・・・」という考えで、放射線治療をやるということは、適応にはなるが、そもそも全く必要ない場合もある。

放射線治療をやるのならば、転移が見つかってからやる、という考えもあるが、放射線治療をやるならば、早い方が良いとは思う。

ただ、そんなに楽な治療ではなく、全身麻酔で、週に1度、合計4回行うことになる。

神奈川県相模原にある大学病院でその治療が出来る。

しかし、放射線症害(炎症)など、副作用もそれなりに覚悟が必要。

執刀医としては、今の段階で、放射線治療は、必要性・妥当性をあまり感じない

肉腫というものはそんなに転移するものではないし、癌の正体が不明なので、抗がん剤の適応でもない。

放射線治療、抗がん剤治療、のどちらも強くオススメはしない。

執刀医の今後の治療方針の提案

提案は、定期検診。

項目は、再発チェック、転移チェックを行う。

再発に関しては、極所再発といって、手術したところと同じところに再発する可能性がある。

転移に関しては、周辺リンパ節や肺へ、血液の流れで転移するという可能性がある。

今後の治療方針は、2か月後の検診。

  • レントゲン
  • 血液検査
  • 超音波検査

を行います。

2021年11月23日(火曜日)9時に決定。

チビが罹患したリンパ腫の悪性度について

悪性度については、細胞の異形成(くずれているほど悪いと判断する)が、大小不同。

大小不同は、中程度の悪性度で、核分裂度が、3個/10個中なので、あまり多くない。

トータルでいうと、肉腫の中では悪性度はそこまで高くない。

纏め

以上が、執刀を担当してくれた先生の手術後の見解の纏めです。

一連の投稿の中で、手術費について詳細を掲載していませんでしたが、

最初に連れていった、大学病院での費用:およそ15万円

実際に手術した病院での費用:およそ35万円

合計で50万円程度の費用となります。

お金について詳細触れてきませんでしたが、やはり、予定していなかったお金、それも50万円というのは、なかなかのキャッシュインパクトです。

チビの場合、幸運にも今のところは放射線治療も抗がん剤治療もしなくてもよいという事になりましたが、それらの治療をする場合には、更に費用が必要となります。

我が家では、出来ることを出来るだけ、愛猫が天命を全うできるように、をモットーにしているので、人間が頑張ってお金を稼ぐ、貯める、等をしていけば良いですが、それでも、結構な費用となります。

猫の保険にも加入することを決めました。

チビは、癌になってしまったので、保険に入ることは出来ませんが、他の三猫は保険に加入することにしました。

保険は使う機会がないことが一番良いことですが、万が一の際の備えには必ずなりますので、ペット保険の検討をされていない方は一度されてみてください。

チビの一連の出来事については以下記事を御覧ください。

sannekoyonneko.hateblo.jp

猫の保険、ペット保険については以下記事でご覧いただけます。

sannekoyonneko.hateblo.jp

 

それでは、今回の投稿があなたのお役に立てれば。